【廣井那佳子】アナウンサーから社長―美味しい!だけを追求したグルメアプリを世の中に

廣井那佳子
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今回は、フリーアナウンサーから、グルメアプリ・TERIYAKIの代表取締役兼編集長に就任された、廣井那佳子さんをインタビューさせていただきました。アナウンス業界から全く未知の世界に飛びこんだ、バイタリティー溢れる廣井さんの素顔に迫りました!


—TERIYAKIを知らない方向けに、アプリの概要を教えていただけますか?

はい。TERIYAKIは、簡単に言うとキュレーション型のグルメアプリです。テリヤキストと呼ばれるグルメ専門家のキュレーターの方々が厳選した、本当に美味しいお店だけをご紹介しています。評価の基準はいたってシンプルで、料理が美味しいかどうかの「味」だけなんです。探しやすいように、「高ウマ」「安ウマ」と、おおまかにセグメントもしています。

—TERIYAKIのキュレーターとはどんな方々なんですか?

年間約500軒以上の外食は当たり前!で、本当に美食家な方々です。ほとんどの方が食に関するお仕事をされていて、業界では有名な方が多いですね。

—500軒!それはものすごい数ですね。今、キュレーターの方は何名いらっしゃるんですか?

今は、23名います。

廣井那佳子

—他のグルメアプリと違うところは?

大きく違う点は2つあって、1つはキュレーション型であることです。膨大な数の飲食店情報から、本当に美味しい店舗を探すのって意外と時間と労力が掛かって大変ですよね。1軒1軒、料理写真を見たり、コメントを読んで評価を吟味したり、地図で場所を確認して、とか…。けど、テリヤキは最初の段階でキュレーターの方々がフィルター役となって美味しいお店だけを抽出してくださっているので、お店選びの時間がだいぶ軽減されるんですよね。
2つ目は、料理の「味」のみに焦点を当てた評価基準ですね。一般の方々の口コミだと、確かに中には信頼するに値するものもあると思うんですが、わりと店員さんのサービスの善し悪しとか、コストパフォーマンス、店内の雰囲気が良いとかという風に評価の軸がぶれてることが多々あって。これだと、実際に行って食べてみて、結構レビュー評価高いのにあれ?あんまり、、、とか、評価はそんなに高くないけれど抜群に美味しい!とか、情報の正確性に欠けてる部分もあるんじゃないかなと思っていて。

廣井那佳子

 —なるほど。例えば店員さんの対応があまり良くないと、レビューの点数も下がりますよね。でも、確かに、料理の味は別の話ですよね!

そうなんです。料理人さんが丹精を込めて作った料理が、味以外で評価を落とすのって本当にもったいない。なので、私達は、食の専門家から見た、料理の味のみにこだわったお店検索グルメアプリを開発しているんです。 

—今は、具体的にどんな作業をされているんですか?

経理やイベント企画・運営、事務作業、問い合わせ対応等、開発以外の業務を色んな方にサポートして頂きながらほぼ1人で作業しています。月に1回、高級寿司店のカウンターで堀江さんと一緒にお寿司を食べる「TERIYAKIプレミアム寿司会」というのもやっていて、その運営等も担当しています。

廣井那佳子

—TERIYAKIに入ろうと思ったきっかけは何ですか?

うーん、、、色んなタイミングが重なったことが大きいですね。大学卒業後に上京してからフリーアナウンサーの活動を始めて1年位が経った頃、そろそろ自分を変えていきたいと思い始めていました。元々、何らかの事業を立ち上げたいという思いもあって。そんな中、TERIYAKIの編集長退任のことを耳にして、思い切ってその編集長に立候補したんです。TERIYAKIに関しては、私自身食に対する関心が強く、美味しいお店探しにもこだわりを持っていたので、初めて使った時は「これはいい!」と思いました。けれどその一方で、まだまだ改善の余地があるなとも思っていましたね。 

—ITには、もともと結構強かったんですか?

いえ、全然。興味はあったんですが、ITの専門知識が全くといっていいほどなかったので、最初はとにかく知らない用語とか調べてましたね。 

—フリーアナウンサーと社長の共通点は何かありますか?

フリーアナウンサーをしていた時もほぼ1人で活動していたので、フリーランスという意味では自分で責任を持って一つ一つの仕事をとりに行くところは同じかなと思います。あと、もう一つ挙げるなら「伝える」ことですね。フリーアナウンサーをしていた時は、取材して得た情報等をいかに正確に伝えるかを大切にしていました。同じように、一企業の代表である今も、自社のサービスをいかに多くの人に色んな角度からアプローチして伝えていくかを大切にしています。相手を見据えた上で、相手が今、何を求めているのか、どうすればその要望により近い答えを提供できるかをいつも考えています。どの職業においてもいえる共通点ですね。

廣井那佳子

—確かに。そうですね。TERIYAKIの今後の展開はどのようにお考えですか?

訪日外国人の方々にも使ってもらえるよう、英語版アプリのリリースを進めています。今年の春までにリリースする予定です。

—素敵!私も外国の方を日本で案内する機会が結構あるのですが、やっぱり一番聞かれるのが、オススメのレストランなんですよ。

そうなんですよね。なので、外国の方々に「日本に来た時に飲食店探しに使えるのはTERIYAKIだよね」と言ってもらえることを目標にしています。

―廣井さんの一番の原動力は、何でしょう?

人に会うことですね。普段ずっとパソコンで作業してる反動で、人と会うのはすごく好きだし、楽しいです。美味しい食事をしながらだとなおさら!

廣井那佳子

—廣井さんの一番のターニングポイントはいつですか?

ん〜あんまりないんですよー(笑)気付いたら、あれ?人生変わってきてるかも?、ということが多かったかもしれないですね。これまで色んな分岐点がありましたが、その都度、結構直感で色々なことを決めてきました。もちろん全てが正解ではなくて苦い経験もたくさんありましたが(笑)。けど、やっぱり人生に正解なんてないし、楽しいと思えることに熱中できるのが良いかなと思います。今後も、たくさん衝撃的なことに出会っていきたいですね!

 —廣井さんのアイデンティティーを形成する要素は何ですか?

好奇心ですかね。belongのコンセプト「人生に、多くの選択肢を。」もそうですけど、人生たくさんの選択肢がある中で、自分がいいな!と思ったものを形に変えて行く好奇心の強さをこれからも大事にしていきたいです。

—今後の夢を、ぜひともお聞かせ下さい!

まずは、TERIYAKIを軌道に乗せることです。100万人の有料会員数を目指しています。お店を探したいなという時に、一番にTERIYAKIを使ってもらえるよう、頑張りたいと思います!

廣井那佳子<廣井那佳子/Nakako Hiroi>
テリヤキ株式会社代表取締役兼編集長。1990年生まれ、高知県四万十市出身。高知大学人文学部を卒業後に、上京。フリーアナウンサーとして司会業やリポーター業を中心に活動を広げる。現在に至る。

Photo by 濱田裕平

1989年生まれ。北京大学国際関係学部卒業。株式会社Selan代表。インタビューサイト "belong" を運営。