俳優として世界の舞台へ!ミス・ユニバース、ファイナリストの新たな挑戦。

平山ことみ
樋口亜希
「俳優は、美しさではなく、キタナイ部分をいかに出し切るかが勝負。」今回は、ミス・ユニバース、ミス・インターナショナルへの出場経験を持つ、俳優兼モデルの平山ことみさんにインタビューさせていただきました!


 多くの軸を持つという働き方

平山ことみ

—俳優、モデル以外にも、ヨガのインストラクターとして、活動されていると聞きました!

俳優とモデル以外にも、ミスコンの経験を生かして、姿勢矯正やウォーキングを教えたりヨガインストラクターもやっていますよ。今後は、「え、ここ?」というような場所でヨガを教えてみたいですね。

—例えば?

ビーチや神社、教会、水族館、劇場など、開放感あるところでやってみたいですね!

平山ことみ

—楽しそう!!

でも、私色んなことをやっているので、よく、どれが本業なの?ってよく聞かれるんです。

—どれが本業ですか?(笑)

私は、お金を一番もらっている職業が本業とは限らないと思っています。本業って「自分が一生かけてもやりたいこと」と定義しているので。そういう意味でいうと、私の場合「俳優」になります。

—そうなんですね。でも、色々初めてみたくなる気持ち、すっごくよく分かりますー!

そう。「やってみたい!」と思うことが多いんですよね。自分の可能性を感じたい。だからこそ、いろんなことにチャレンジしています。まず、行動してみないとなにも始まらないし、分からないから。

日本は、職人気質の人を良しとする傾向が強い気がするので。たまに、自分でも、一本に絞れていないがために、「こんなふわふわしてる自分ってだめだのかな…」と思うことがあります。けれど最近は、そんなことないと思うようになってきました。私は、何か本職がうまくいかない時に、別の仕事で生活ができることも、重要だと思っています。

 

役者は「キタナイ部分」をいかに出し切るかが勝負

平山ことみ


—大変だったことや難しかったことはありますか?

自分が決めてしまった限界を破ることですね。これは、今でも課題ですが…。私、極度のあがり症で人見知りなんです。俳優もモデルも表現する仕事なので…。表現することは好きなんですが、ふとした瞬間に「自分」が先行してしまい、「殻を打ち破れていないな」と感じることもあるんです。

でも、初めての舞台で、相手に怒鳴るシーンがあり、演技の先生に「とりあえず、言葉を投げることに集中しろ」と言われ、必死になって怒鳴り続けた時、自分の壁の向こう側が見えたんです。汗だくで、相手以外周りが全く見えていなかったんですが…。気持ちがよかったですね。不思議な境地でした。それが、壁を破れた瞬間だったと思います。

モデルやミスコンは、服や自分をキレイに見せることが仕事ですが、役者は「キタナイ部分」をもいかに出し切るかが勝負だと思うんです。

平山ことみ
—なるほど〜。それは、難しいでしょうね!

でも、俳優もモデルも 表現する という意味では一緒なので、両方の経験が相乗効果として表れたらいいなと思います。

—そのお仕事をされていて、得た一番大きなものはなんですか?

周りの人とのご縁ですね。それにつきると思う。本当に財産です。現時点でフリーランスですが、その状態で今お仕事ができているのは、周りの助けてくれる人、力になってくれる人のおかげなんです。今度は私が活躍することで、応援してくださる方々に恩返ししていきたいです。

 

人生には正解も不正解もない

平山ことみ

—1番の原動力は、何でしょう?

悔しさです。「もっともっと上に行きたい」「こんな自分じゃ悔しい」こういう想いがあるから頑張れるんです。私、「悔しい、悔しい」と思うことが多いんですよ(笑)

—例えばどんな時ですか?

例えば、自分が相手にもされなかった時。でも、それは、自分の実力が足りないから。そんな時、自分に対して悔しさを感じますね。要は、負けず嫌いなんですよね。

平山ことみ

—そうなんですね!平山さんは、モデルや俳優など、いくつも選択肢があることで良かったなと思うことはありますか?

出逢う人と環境が仕事によって全然違うことですね。その環境に固執することなく様々な方と出逢えるので楽しいです。 なかなか、できない仕事もあるので…。それをお芝居や表現に活かせると嬉しいですね。

平山ことみ

私みたいに何個も選択肢があると「パワーが分散するので良くない、一つに集中したほうがいい」と言われることもあります。確かにその通りだと思います。一つのことをやり続けることは強みだと思いますし、それに勝るものはない。でも、私は、最終的に、いくつもの点が、一本の線になったらいいと考えています。経験は無駄にはならないし、人生に正解も不正解もないと思うので。強いて言うなら、成功した人の体験は正解だと思われるのかな。なら自分が、成功体験をつくればいいって思うので。生意気ですが(笑)

私は死ぬ時に、自分が「楽しかった。いい人生だったな」と思える方がいいので。そのために、日々顔晴(がんば)っていますね!

 

学生時代の「衝撃的な出会い」

平山ことみ


—平山さんのターニングポイントはいつですか?

3つあります。

まずは、ミュージカルとの出会いです。通っていた予備校の横にキャッツシアターができたんです。大学入学のお祝いに見に行った、キャッツに、ハマっちゃって!こんな世界あるんだ!と、感激したことを覚えています。最初はファンで、毎月5、6回見に行ってたんです。しかも、キャッツだけを(笑)

—えっ!?(笑)

その時、オタクになる人の気持ちが分かりましたね(笑)演じる人によって全然違うんですよ。日によって、役者さんの個性が出ていて…本当に楽しかったですね!

平山ことみ

—え?キャストが変わるんですか?

変わりますよ!その後、別の作品も見に行くようになって。ある時、舞台鑑賞中に、観客の中から、誰か舞台に上がれることになり、たまたま、私が上がることになったんです。その時、生まれて初めてスポットライトに当たって、観客席をみたんです。その時、凄まじい衝撃を受けましたね。この舞台に立ちたい!って強く思ったんです。その日の夜、帰宅して、お母さんに「ミュージカルやりたいんだよね」って話しました。そしたら、もちろん「何言ってんの」と言われました(笑)

その後、池袋のミュージカル学校に通うことに決めました。お金を貯めなければいけなかったので、半年間、午前中は学校。午後はバイトの生活で、お金を貯めて、試験を受けに行きました。その後、無事入学金を振り込んでから、母親に報告しました(笑)絶対反対されると思ったので。

—さすが!勝手にやっちゃうって大事ですよね!(笑)

ちなみに、父親には、その後1年半内緒にしてました(笑)お父さんには、卒業公演の時にチケット渡して、初めて言いました。

 

ミス・ユニバースへの出場

平山ことみ2つめは、ミス・ユニバースに出場したことです。その経験を通して、食生活も体型も変わりました。当時、大学3年の夏だったんですが、地区大会に出場し、神奈川代表になりました。地方の代表が全国から集まって、日本代表を決める日本大会では、2週間、ウォーキング等のトレーニングをしました。日本大会では、ダンス審査で42人から15人になり、水着審査で15人から5人になり、ドレス審査で5人から1人になります。

大会中は、常に人に見られているという意識が芽生え、姿勢も変わりましたね。その後、就活するか、芸能の道に行くかとても迷いましたが、これを機に、やはりこの業界で頑張ることにしました。

3つめは、最近終えたの舞台です。その舞台の俳優さん達は、私がまだこの世界に入る前に、観客としてキャッツの舞台で見ていた方々だったんです。共演できたのは本当に嬉しかったですし、多くのことを勉強させてもらえました。

—平山さんの、アイデンティティーを形成する要素は、なんだと思いますか?

好奇心ですね。「いい意味で、止まらないよね」と言われたことがあります。確かに、何か失敗してどん底に落ちても、何かしら動いていますね。

平山ことみ

—平山さんの夢を教えていただけますか?

俳優として、日本人として、ハリウッド作品に出ることです。ハリウッドでは、日本人は「アジア人」という括りにされていることが多いように感じるのですが、私は日本を誇りに思っているので、アジア人としてでもなく、日本人として知ってもらえるような俳優になりたいです。

平山ことみ

<平山ことみ/Kotomi Hirayama>
神奈川県出身。 俳優。2014年ミスユニバースファイナリスト。その他、自身の経験を活かしウォーキング、姿勢矯正、ヨガも教えている。 趣味は 旅行とヨガ。国内外問わず、ヨガトリップをすることが今後の楽しみ。
Twitter :@Ktmxx0523
Instagram: KTMXX0523
FaceBook: https://www.facebook.com/hirayama.kotomi?fref=ts

1989年生まれ。北京大学国際関係学部卒業。株式会社Selan代表。インタビューサイト "belong" を運営。