【石橋孝太郎】STUDY FOR TWO代表ー80拠点、メンバー800人、立ち上げ秘話を語る

ishibashikoutaro<石橋孝太郎/Koutaro Ishibashi>

higuchiaki大学在学中に、途上国の子供達を支援する団体・STUDY FOR TWOを立ち上げ、現代表を務める、石橋孝太郎さんに、お話を伺いました!全国約80大学に拠点を構え、800名程度のメンバーを持つ団体に成長したSTUDY FOR TWO。そんなリーダー性溢れる石橋さんから、ハッピーのヒントをもらっちゃいます!


ishibashikoutaro—STUDY FOR TWOとは、どんな団体なんでしょう?

はい。STUDY FOR TWOとは大学生の使い終えた大学の教科書を回収し、大学生に向け安価に再販売した収益を通じて、途上国の子どもたちの教育支援を行っている団体です。全国約80大学に拠点を構え、800名程度のメンバーが活動しています。

立ち上げたきっかけはなんですか?

もともと、ボランティアに関心はなかったんです。1年生の春休み、ラオスのボランティアの小学校にボランティアをしに行って、小学生の進学率が非常に悪いということを目の当たりにしました。
僕も、裕福な家の出身ではなかったし、勉強に対して強い目的があった訳でもなかったのに、奨学金を得て大学に行く事ができました。その時、自分がいいことしたから勉強できる権利があるわけでも、ラオスの彼らが悪いことしたから、勉強をする権利がないという訳でもないのに、どうして、こうも違いがあるんだろうと考えました。

その後、ラオスから帰ってきて、新学期が始まったんですが、定期券や教科書など、4月ってすごくお金がかかるじゃないですか。なんとか、節約できかなぁと考えていたところ、先輩からいらなくなった教科書を頂くことができたので、合計6000円浮かす事ができたんです。それがきっかけとなり家に帰って、母親と「なんで安い教科書ってないんだろう」と話し合いました。

そこから、大学生の使い終えた教科書を回収、再販売し、そこでの収益の80%を途上国の子どもたちへの教育支援にできないかということを思いたんです。それが、STUDY FOR TWO立ち上げのきっかけですね。

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—STUDY FOR TWOを立ち上げて、何か変わりましたか

自分のアイディアで、世の中にモノを提供し、実際に買ってくれる人がいて、「ありがとう」という声を聞いた時、「自分は正しいことをしているんだ」という確信が生まれました。世の中のためになると信じてやってきたことで、感謝の言葉をいただいけたのは、とても満足感がありましたね。そして、この先も、自分の信念にこだわって価値を提供したいと思うようになりました。

—STUDY FOR TWOでは、各地のメンバーを、どうやってマネジメントをされているんですか?

遠隔でマネジメントするのは難しいですし、各メンバーに「この大学では私がSTUDY FOR TWOを手がけたんだ」というプライドと責任感を持ってもらいたかったので、ほとんど各地に任せていました。決まりは3つだけで、お金で買い取りはしない、定価の半額で販売、収益の80%を寄付ということです。

お金で買い取りはしないとなると、どういう風に買い取るんですか?

いわゆる、物々交換みたいな感じです。例えば、HISさんの協賛をいただいて、旅行チケットの福引き券と教科書を交換したり、大学生にとって講演を聞きたいと思う有名人を招いて、本来1000円の講演入場料を教科書3冊と交換したり。大学生とって価値がある物・機会と交換をしていました。

なるほど!斬新なアイディアですね!これほど、人をまとめる力がある石橋さんですが、普段から何か意識していることはありますか?

自分を顧みるよう心がけています。僕は無理をしないタイプなんです。自分を言い聞かせたり、「これがやりたいはずだ」という固定概念は持たないですね。自分に嘘つきたくないんです。

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石橋さんの人生のターニングポイントはいつですか?

うちは、裕福な家庭じゃなかったので、小さい頃、親が借金して、僕を塾に通わせてくれてたんです。母親に「うちに残せる物は何もない。もしかしたら、借金しか残らないかもしれない。だから、教育に投資しているのよ」と言われたことがありました。その時、これからちゃんと自立して、親孝行をしたいと思うようになりました。それが一番のターニングポイントですね。
石橋さんの、アイデンティティーを形成する要素は、なんだと思いますか?

3つあります。1つは、LEGOブロックです。小さい頃から、物を作るのが好きだったので、ずっとLEGOブロックをやっていました。それが今の物作り好きにも影響しているので、LEGOに創発性を刺激されたんだと思います。

2つ目は、高校時代に男友達が1人もいなくなったことです(笑)当時は自分では気がつかなかったんですが、あまりにも態度が偉そうだったため、気付くと学校に男友達がいなくなっていて、そこから、自分自身の態度を改めて、自分を見つめられるようになりました(笑)

3つ目は、STUDY FOR TWOを通して「社会に価値を提供することが楽しい」ということを知ってしまったことです。僕は、もともと、映画と漫画さえあれば幸せなタイプの人間なんですが、この感覚を知ってしまった以上、これからも社会貢献できることを続けたいですね。

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今後の野望を、ぜひとも教えてください。

2つあります。本当の意味で納得感のある人生を送ることと、40代で自分が納得のいくようなイケメンになっていることです。具体的に言うと、何にも後悔したくないですね。何があっても自分の価値観をすり減らしたくないと思っています。そして、40代になった時、僕が尊敬する株式会社リクルートキャリアの社長・水谷さんを超える存在になりたいです。

素敵ですね!それでは、最後に、水谷さんに一言どうぞ!(笑)

水谷さんに出会って、改めて社会に出ることが楽しみになりました。誰よりも大きな声で笑って、誰よりも強い信念を貫いて、かっこいい男になります。いつまでも「あいつは俺に憧れていたんだ」と周りに自慢したくなるようなかっこいい後輩でいるのでみていてください!

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石橋 孝太郎/Koutaro Ishibashi>

社会起業団体STUDY FOR TWO代表。早稲田大学政治経済学部所属。過去にSTUDY FOR TWO代表を務める他、東京 中野にて学生カフェ”ひだまりカフェ”の立ち上げやクラウドファンディングで学生の奨学金を集める”studygift”に従事。

  photo by 吁九志 

 

1989年生まれ。北京大学国際関係学部卒業。株式会社Selan代表。インタビューサイト "belong" を運営。